ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌
1992年・香港映画 『辣手神探』



テキーラ(ユン):チョウ・ユンファ
トニー:トニー・レオン
ジョニー:アンソニー・ウォン
チャン警視:フィリップ・チャン
テレサ:テレサ・モウ
バーのマスター:ジョン・ウー(監督)




監督:ジョン・ウー
脚本:バリー・ウォン
撮影:ウォン・ウィンハン
音楽:マイケル・ギブス



刑事のテキーラは仲間と共に兵器密輸組織を追っていた。
ある日、取り引きの情報を聞き張り込んだ拳銃取り引きの現場。
組織と警察の間で激しい銃撃戦が始まり、テキーラは仲間を失い、また潜入捜査官をそうと知らずに殺してしまう。
仲間の復讐に燃え、上司の制止も聞かず情報収集にひとり奔走するテキーラ。
一方、その密輸組織でボス・ホイの信頼を得て片腕として動いていたトニーは、ホイと対立している組織のボス・ジョニーに彼の部下を殺したことがばれ、穴埋めに仲間になるよう迫られる。
そして、ホイを殺せと命じられる。
ジョニーがホイの兵器庫を襲撃する、その日。
ジョニーの部下に囲まれたホイは自らの運命を悟り、躊躇していたトニーに引き金を引かせる。
トニーは迷いを断ち切るかのように、銃口をかつての仲間へと向けた…。
全てが終わった時、武器庫へテキーラが単身乗り込み、激しい銃撃戦が繰り広げられる。
白煙の立ち込める中、テキーラの前にふいに突きつけられた、トニーの銃。
だが、彼は銃を下げ、不適な笑みを残してその場から立ち去ってしまう。
実は、トニーは誰にも明かせない秘密を抱えていたのだ・・・。



まず忘れてならないのは、ジョン・ウー監督がハリウッドへ行く前、最後に撮った香港映画!ということ。
しかもユンファとの最強タッグ!それはもう、撃ちまくり、飛びまくり、爆破しまくり!!(笑)
これでもかー!と言う声がどこかから聞こえてきそうです。尋常な死人の数じゃありません。
病院すら患者ごと爆破してます(爆)。
あと『男たちの挽歌』でもおなじみ!ユンファの2丁拳銃シーンなど、ジョン・ウー節もしっかり炸裂!
ガンアクションと男の生き様をひたすらカッコよく見せてくれます。
これ以上の「ハード・ボイルド」はありません!


ユンファは勿論素敵ですが、今回はトニー・レオンに大注目。今見ると『インファナル〜』じゃないか!(−−;という役ですが。
(しかも上司からバースデープレゼントを貰うクダリも同じです。偶然?元ネタ?)
まぁ、それはさておき(汗)、トニーの表情がすっごく良いのです。子犬のようなあの目が、語っています。
背負っているものに苦悩したり、テキーラにちょっと心を開いたり・・・
台詞がなくてもアクションが無くても、トニーの気持ちが分かるんです。
若いのに・・・やっぱりトニー、すごいです。ユンファに負けていません!
特にボスのホイを打った時ジョニーに向けたあの泣き出しそうな笑顔・・・思いっきり感情移入しました。最高です!!


撃ちまくりガンアクション・ムービーですがね、またラストが良いのです。
映画のストーリー全てが暗くも明るくもなるラストシーン。
ジョン・ウー監督はいつもそうですが、救いがあるんです。
苦しくって悲しくって辛くっても、最後の最後でふっと、光がさす。
「大団円」とはまた違うんですがね。
基本が「勧善懲悪」なんです。
「悪」には人間の心がなくて、「善」には美学とか、ルールとか、何より人間の心がある。
そういう「勧善懲悪」。
それが「ジョン・ウー監督作品、見て良かった!」と毎回思わせてくれるポイントです。
今回の救いは、折鶴を放つあのワンシーン!
ただそれが現実が幻か、意見が分かれるようですが、私は現実だと思います…というか、思いたい!
だって、怪我してたじゃないですか、頭のみぎっかわ。
幻だったら怪我してないと思うんだ(笑)。
みなさんはどう思われますでしょう?



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